本の詳細
多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の支店で問題を解決する組織
著 マシュー・サイド
ディスカヴァー出版
多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織
本書を読むことで次のことが理解できます。
多様性についての理解が深まる
多様性の大切さがわかる
多様性を生む仕組みを理解できる
複数の視点で問題を解決できる
また、マシュー・サイドさんと言えば名著「失敗の科学」でも有名です。
失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織
多様性には、
人種
年齢
性別
宗教
などなどたくさんありますよね。
本書ではこのような多様性を人口統計学的多様性と呼んでいます。
さらに本書ではこのような多様性だけでなく、人によってものの見方や考え方が異なる認知的多様性についても言及しています。
なおなお
人口統計学的多様性から生まれる認知的多様性も重要ということだね!
そこで、なぜ多様性が問題を解決する組織において大切なのか、どのような組織の文化や仕組みが多様性を生み出すのかを考察しています。
ただ、多様性を柔軟に生かせる仕組みでもデメリットもあるということなので注意が必要とのことでした。
本書を読めば、多様性とは何か、なぜ多様性が大事なのかを理解することができます。
現在はメディアなどで「多様性」の大切さがよく取り上げられているのでぜひこの機会に理解を深めてみてはいかがでしょうか。
なおなお
ホットな話題だね!
それでは、私がこの本を読んで印象的だったことをいくつか紹介します。
本書では認知的多様性について取り上げている
答えのない問題に対して、いろいろな人が集まるほうが良い
能力の高さと多様性は両立しないは古い
一つ目は能力の高さと多様性は両立できるものではないと従来は思われていたことです。
これってどういうことなのでしょうか。
「能力の高い人を上から順番に取った集団ならばたとえ人種や性別などが偏っていても良いんじゃない?」と思われていたということです。
これはテストのような1つの答えがある場合なら力を発揮するかもしれませんが、クリエイティブな仕事においては同じ考えを持つ集団でしかなくなります。
なおなお
同じような人が集まっても意味ないね…
それよりもいろんな考え方を持った人を集めたほうが、良い悪いを別にしてたくさんのアイデアが生まれるので有利というわけですね。
ただアイデアをまとめたり、昇華させることができるチームでないと意見がまとまらないんですけどね。
現代のビジネスにおいてますます多様性が大切になってきている良い例ですね。
クリエイティビティには多様性は必須
支配的な組織が多様性を台無しにする
二つ目は支配な組織が多様性を台無しにすることです。
これは多様性を育むというよりも阻害を阻止するということに近いですね。
考えてみれば当たり前なのですが、絶対的なリーダーの前では多様性なんかありませんよね。
なおなお
イエスマンだらけの組織になっちゃうね!
これだと基本的にリーダーの意見がすべてになるので、明らかに間違っていたとしても怖くて誰も指摘することができません。
それで失敗しちゃうんですね。
なので支配的なリーダーではなく、尊敬されるリーダーになる必要があります。
そこで、本書は支配型ヒエラルキーと尊敬型ヒエラルキーに分け、その特徴の違いや尊敬型ヒエラルキーを作る方法をまとめています。
支配的リーダーだと多様性が失われる
恐れられるより尊敬されるリーダーになろう!
ブレインライティング
なおなお
ところで、今すぐ組織の多様性を発揮させる方法はないのかな?
安心してください。本書ではそのような方法もしっかりと解説されています。
そこで、私がすごい便利だと感じたのがブレインライティングです。
なおなお
ブレイン・ライティング?
よく「ブレスト!ブレスト!」という言葉は仕事の会議でも聞くことがあるのではないでしょうか。
これはブレインストーミングといってとりあえずアイデアをみんなでたくさん出すことです。
それに改良を加えたのがブレインライティングです。
これは直接発表するのではなく、匿名で発表するのです。
ブレインストーミングだとやっぱり意見を出した人によってアイデアの説得力がどうしても変わってしまします。
なおなお
たしかにな~
リーダーの意見なら強いですし、新人の意見には弱いことが多いのです。
そこで、匿名で紙に記入したり、チャットや投票機能を使ってアイデアを出すことで多様性を守れるというわけですね。
まさに目から鱗。全然考えたことのないアイデアで感動してしまいました。
みなさんもぜひ会議などで使ってみてくださいね。
匿名で意見を出すことによって多様性を発揮できる
まとめ やっぱり期待を裏切らない一冊!
いかがでしょうか。
大切なことが多く、とても1つの記事では伝えきれない内容でした。
本書のまとめはこちらになります。
多様性についての理解が深まる
多様性の大切さがわかる
多様性を生む仕組みを理解できる
複数の視点で問題を解決できる
まさに多様性の時代と言われる現代に生きる私たちにとって必読の1冊の内容になっております。
今回の記事ではあまり多様性な組織にするための仕組みや方法については書けませんでしたが気になった方はぜひ一度読んでみてください。
絶対に後悔はしないと思います。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!